サヨナラの湾岸フリーウェイ

作曲：シンカク高橋

桟橋沿いのパーキングエリア、
けんか別れの後、車内にひとり。
車窓からはるか遠くの沖合を眺めてた。

港の喧騒も耳には入ってこない
この目に映る大型タンカーと外国行の貨物船を見送ったあと、

夕闇の湾岸高速でアクセルを踏んだ。

カーステから流れてきたのは
大音量のショパン「別れの曲」のピアノの旋律だった。

窓から入り込む港の突風が髪をなびかせ、

君との数え切れない思い出が走馬灯のように駆け巡る。

遠く前方に見える赤いテールランプがにじんでた。

遥か西の自分んちまで続く帰り路は、
孤独で切ないドライブ旅だった。

涙が枯れ果てる前に、
胸を締め付ける切ない音楽から
明るいポップンロールに切り替えた